NHKの朝ドラで、アメリカの家庭裁判所の話が出てきまして、私は、アメリカで勉強していた頃を懐かしく思い出しました。
アメリカでは、いわゆる家族法は、州法の領域になります。そこで、その家族法に関する事件は、連邦の裁判所ではなくて、州の裁判所が管轄することになります。
私が法律を学んだニューヨーク州では、離婚は、一般民事事件と同じ裁判所が扱いますがが、子どもや家族に関する様々な事案は、家庭裁判所が扱います。そして、ニューヨーク州では、各County(郡)に家庭裁判所が設置されています。
私は、アメリカのロースクール在学中に、Albany County Family Courtでインターンをしたことがありました。短い期間ではありましたが、強く印象に残った裁判所の一つです。
朝ドラで紹介されたような、女性が沢山働いていて、花が飾られていて、和やかな雰囲気の裁判所か、と言われると、私の記憶は随分違います。裁判所の中に制服を着た警察官がいたという、強烈な印象があります。少し話は異なりますが、私がアメリカで働いていた法律事務所には、養子縁組を得意としている弁護士がいました。養子縁組も家庭裁判所の管轄です。今思うと、私がアメリカで暮らしていたとき、日本人が滅多に見ることのない光景を見る貴重な機会が沢山ありました。
American Bar Association Family Law Section のメンバーです。日本でも、家事事件を扱っています。
長年、企業で契約や訴訟を扱ってきたのに、なぜ、家事事件かと聞かれることがあります。強いて言えば、数字を扱う作業に苦を感じないから、とでもいいましょうか、あるいは、会計知識を活かすことができるから、とでもいいましょうか。家庭裁判所でも、朝ドラで描かれたイメージにとどまらない様々な案件に出会うことがあります。
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